写真●NTTデータの萩野善教代表取締役副社長
写真●NTTデータの萩野善教代表取締役副社長
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 NTTデータは2013年7月31日、2014年3月期第1四半期(2013年4月~6月)の連結決算を発表した。売上高は前年同期比0.1%増の2941億円、営業利益は同61.6%減の51億円だった。不採算案件が響き、減益となった。

 エンタープライズ分野における複数の新規案件において、テスト段階での仕様の不整合などが発生。第1四半期の不採算額が、昨年度通期並みの53億円に上った。「追加の赤字が発生しないとは言い切れない」(NTTデータの萩野善教代表取締役副社長、写真)が、「今後、売り上げを伸ばしていくと共に、不採算額の抑制に努める」(同)とし、通期の見通しは据え置いた。

 セグメント別に見ると、公共・金融向け案件を手掛ける「パブリック&フィナンシャル」は、売上高が前年同期比3.1%減の1572億円、製造や流通などの「エンタープライズITサービス」が同16.6%減の568億円だった。両セグメントとも既存システムの落ち込みが減収の要因だが、「織り込み済みで予定通りの進捗」(萩野副社長)という。

 一方、サービス分野や海外ビジネスは好調だった。クラウドサービスなどを手掛ける「ソリューション&テクノロジー」は、同5.0%増の399億円。「グローバルビジネス」は同26.9%増の731億円だった。グローバルビジネスでは、米テキサス州交通局とアウトソーシング契約の締結に成功するなど北米向け事業が好調で、円安による為替影響を除いても増収を果たした。

■変更履歴
当初、本文3段落目で「パグリック&フィナンシャル」としていましたが、正しくは「パブリック&フィナンシャル」です。お詫びして訂正します。本文は修正済みです。 [2013/08/01 12:05]