写真●PowerLinux 7R4の外観
写真●PowerLinux 7R4の外観
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 日本IBMは2013年7月31日、CPUにPOWERを採用したLinux専用機のハイエンドモデル「PowerLinux 7R4」(写真)を発表した。8月23日に出荷する。最小構成時の価格(税別)は408万2300円。PowerLinuxシリーズとしては、1ソケットと2ソケットの既存モデルに次いで3モデル目となる。

 CPUのPOWERプロセッサは、同社のAIX(UNIX)やIBM i(オフコンOS)などが稼働するサーバー機「Power Systems」(旧称はSystem p)で使われているRISCプロセッサである。PowerLinuxでは、POWERを採用することで、x86サーバーと同等の価格でありながら、x86サーバーよりも高性能かつ高信頼なLinux環境を提供するとしている。

 今回のPowerLinux 7R4は、PowerLinuxとしては、既存の2モデルの上位に位置するハイエンドモデルである。高さ5Uのラックマウント型のきょう体にPOWER7を4ソケット搭載する。これに対して既存モデルは、「PowerLinux 7R1」(2012年7月出荷、103万300円)が1U大で1ソケット(関連記事:日本IBM、POWER搭載Linux専用機に約100万円のエントリーモデル)、「PowerLinux 7R2」(2011年5月出荷、135万5700円)が2U大で2ソケットである。

 PowerLinuxシリーズ全体の特徴として、サーバー仮想化機構として、論理パーティショニング機能「PowerVM for PowerLinux」を備えている。1コアあたり最大20台の論理区画(仮想サーバー)を作成できる。PowerLinux 7R4は4コアまたは8コアのPOWER7+(3.5GHz/4.0GHz)を4個搭載するため、最大640台の仮想サーバーを運用できる。このほか、メモリー容量は最大1Tバイト、ディスクは2.5型SASドライブ(ハードディスクまたはSSD)を6台まで搭載する。