ソフトバンクは2013年7月30日、2014年3月期第1四半期(2013年4月~6月)の連結決算(国際会計基準)を発表した。売上高は前年同期比21.4%増の8810億6900万円、営業利益は同92.3%増の3910億2500万円と増収増益だった。売上高は過去最高、営業利益も8期連続の最高益を記録した。

写真1●2013年4~6月期連結決算を発表するソフトバンクの孫正義社長
写真1●2014年3月期第1四半期(2013年4月~6月)の連結決算を発表するソフトバンクの孫正義社長
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 もっとも92.3%増となった営業利益3910億円のうち、1491億円はガンホー・オンライン・エンターテイメントの子会社化に伴う一時益などになる。ただ、孫正義社長(写真1)は今後も確実に成長できると考えており、2014年3月期の連結営業利益を1兆円以上にすると公約した。従来は「国内事業」の営業利益で1兆円以上としていた。営業赤字のスプリントを含めた国内外の連結営業利益は約9000億円の見込みだったが、それを上回る実質的な上方修正となる。

 依然として好業績をけん引しているのは、ソフトバンクモバイルを中心とした移動通信事業。ソフトバンクモバイルが4~6月期に獲得した純増数は81万件。携帯電話端末の販売台数は前年同期比43万7000件増の302万3000件、解約率も同0.04ポイント改善して0.99%となった。通信モジュールを除いた総合ARPU(契約当たり月間平均収入)は同50円減の4460円。みまもりケータイの増加や音声通話の減少などでARPUは低下したが、データARPUはスマートフォンの拡充で同150円増の2860円と伸びている。

 なお、6月末時点におけるイー・アクセスの契約数は434万3000件、ウィルコムの契約数は519万9000件。ソフトバンクモバイルを含めた3社の累計契約数は4283万2000件となった。一方、固定通信事業は「Yahoo! BB ADSL」 の契約数が208万件、「Yahoo! BB 光 with フレッツ」の契約数が220万3000件で、フレッツ光(NTT東西の代理店として販売)がADSLの契約数を初めて上回った。

 このほか、ウィルコムを7月1日付けで連結子会社化したことに伴い、2014年3月期第2四半期(2013年7月~9月)に1038億円を利益計上するとした。加えて、2013年7月に英ネットブックメーカーのBetfairの株式保有分を8900万ポンド(約135億円)で売却したことも明らかにした。