写真●「kinotne」で作成したグラフを表示している「Garoon」の画面例
写真●「kinotne」で作成したグラフを表示している「Garoon」の画面例
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 サイボウズは、大企業向けグループウエアのSaaS(ソフトウエア・アズ・ア・サービス)「Garoon on cybozu.com」の最新版を8月11日から提供すると発表した。最新版は同社のPaaS(プラットフォーム・アズ・ア・サービス)「kintone」との連携機能を実装し、kintoneで作成したレポートをGaroonで表示できるようにした。このほか「いいね!」ボタンを用意するなどソーシャル機能を強化。Webメールやカレンダー機能の使い勝手を向上した。

 kintoneとの連携機能では、Garoonのポータルとしてkintoneで作成したグラフを表示し、データのドリルダウンや表示の変更といった操作ができる機能を用意した。kintone側でGaroon上での表示・操作に必要なソースコードを自動生成するため、コーディングなしで連携できる。「ERP(統合基幹業務システム)パッケージのデータをkinotne上で分析して、その結果をGaroonで表示するBI(ビジネスインテリジェンス)のような使い方を想定している」とガルーンプロダクトマネージャーの伊佐政隆氏は説明する。

 担当者同士のやりとりや利用した文書などをプロジェクトごとにまとめる「スペース」機能も強化した。SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)の「Facebook」に採用されている「いいね!」ボタンに相当する「リアクション機能」を追加。伊佐氏は「部下同士のやり取りを途切れさせずに、上司がやり取りを見ていることを伝えるために利用できる。企業向けのコミュニケーションサービスでは重要な機能」と話す。「いいね!」ボタンは「確認しました」など、文言を自由に変更できる。

 このほかWebメール機能では、一般的な企業向けの電子メールソフトが採用している3ペインのメールビューを実装。「スマートフォンやタブレットから電子メールを閲覧したいという要望が高まっていることから、最近のアップデートではWebメール機能を強化している」(伊佐氏)という。GaroonのWebメール機能の利用者は以前の20%から約50%まで伸びているという。

 カレンダー機能ではスケジュールを変更する際にドラッグ・アンド・ドロップで実行できるようになった。加えて会議室やプロジェクターなどの設備が関連するスケジュールの場合、移動先の会議室や設備の空き状況をカレンダー上に表示する機能を実装した。

 新版は8月11日から提供を開始する。新機能を利用するかどうかは、管理者が選択できる機能を提供している。