米Dellの創業者兼最高経営責任者(CEO)のMichael Dell氏と米Silver Lakeは、Dell非公開化計画に関して修正案を提出したことを現地時間2013年7月24日に明らかにした。1株当たりの買収価格を従来から0.10ドル引き上げ、13.75ドルとする。Dell取締役会の特別委員会も修正案を受け取ったことを同日認めた。

 Michael Dell氏とSilver Lakeは、修正案を「最良かつ最終の提案」だとしている。従来案は、Dellの株主に対して普通株1株あたり現金13.65ドルを支払い、買収総額は約244億ドルだった。修正案の1株13.75ドルでは、買収総額は約1億5000万ドルの増額となる。

 また修正案では、棄権を反対票として数えないこともあわせて提案した。Michael Dell氏によると、現在、非利害関係者が所有する株の25%以上が未投票となっているが、これを反対票として見なすのは「不公平だ」とし、買収価格引き上げの条件として投票規定の変更を求めた。

 修正案について特別委員会が精査するため、同日開催予定だった臨時株主総会は8月2日に延期された。

 なお米メディア(New York Times)が関係者から得た情報によると、特別委員会は買収価格として1株14ドルを求めているという。

 Dellの大株主で著名投資家のCarl Icahn氏は、非公開化計画の修正案が提出されたことを受け、あらためてDell株主に反対票を投じるよう呼びかける声明を同日発表している。Icahn氏は非公開化計画が承認されなかった場合の代替案を示しており、1株14ドルの株式買い戻しを提案している。

[発表資料(Dell取締役会特別委員会のプレスリリース)]
[発表資料(Michael Dell氏の声明)]
[発表資料(Silver Lakeの声明)]
[発表資料(Carl Icahn氏の声明)]