情報通信審議会は2013年7月24日、「携帯電話等の周波数有効利用方策」のうち「第4世代移動通信システム(IMT-Advanced)の技術的条件」について、総務省に一部答申した。

 IMT-Advancedは、2012年1月に開催されたITU(国際電気通信連合)の無線通信総会(RA-12)において、LTE-AdvancedとWirelessMAN-Advancedの2方式が承認されている。今回の答申ではこのうち、LTE-Advancedについて、(1)新規の周波数帯として3.4G~3.6GHz帯に導入する場合の共存条件と(2)既存の携帯電話用周波数帯への導入条件を整理した。

 3.4G~3.6GHzの新周波数帯には、音声FPUなどの放送事業用システム、衛星通信システムなどの既存システムがある。干渉検討の結果、放送事業用システムとは見通し可能な位置でのLTE-Advancedの運用は不可、衛星通信システムに対して基地局は9MHz幅のガードバンドを設けることなどの条件を整備した。

 なお、LTE-Advancedは、総務省の周波数再編アクションプランで「3.4G~3.6GHz帯において2015年頃の実用化が可能となるよう技術基準の検討を進めること」とされている。今後総務省は、答申を踏まえて無線設備規則の改正など、実用化に向けた制度整備を進めていく予定である。

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