写真●COMCIPHER XL2Bの外観
写真●COMCIPHER XL2Bの外観
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 NECとNECマグナスコミュニケーションズは2013年7月23日、広域イーサネットを暗号化する装置「COMCIPHER(AES)シリーズ」のラインアップを拡張し、これまでの10倍の性能になるスループット10Gビット/秒の最上位モデル「COMCIPHER XL2B」(写真)を追加したと発表、同日販売を開始した。価格(税別)は1台で1250万円から。販売目標は、COMCIPHER(AES)シリーズ全体で、今後3年間で約1万台。

 COMCIPHERは、広域イーサネットサービス(WAN回線を使ったレイヤー2通信サービス)のデータを暗号化する装置である。レイヤー2のペイロード部分(ヘッダー部分を除いたデータ部分)をAES(256ビット)で暗号化する。各拠点にCOMCIPHERを設置し、WAN回線を挟んで対向型で運用する。暗号化スループットに応じて2Mビット/秒から10Gビット/秒まで5モデルを用意している(異なるモデル同士で通信可能)。

 今回、モデルのラインアップを拡張し、これまでの最上位モデルの10倍となるスループット10Gビット/秒の新モデルを追加した。新モデルを加えたラインアップは全5モデルで以下の通り。「COMCIPHER XL2B」は、10Gビット/秒で、1250万円から。「同GL2B」は、1Gビット/秒で、550万円から。「同FL2BH」は、100Mビット/秒で、98万円から。「同eL2B」は、30Mビット/秒で、29万円から。「同eL2BS」は、約2Mビット/秒で、オープン。

 ハードウエア本体の主な仕様は以下の通り。ネットワークポートは、WAN側/LAN側ともに、10GBASE-LRまたは10GBASE-SR(XFPモジュールの選択)。対向可能な(互いに暗号化通信可能な)COMCIPHERの台数は1023台。暗号化に当たっては、マルチキャストを暗号化するモードと暗号化しないモードを選択できる。電源はAC 100V。消費電力は約45VA。外形寸法は幅420×奥行370×高さ88ミリメートル、重さは約8.5キログラム。