米Googleは、開発中のめがね型ウエアラブルコンピュータ「Google Glass」の部品製造を手がける台湾サプライヤーに出資する。台湾Himax Technologiesは現地時間2013年7月22日、同社子会社のHimax Display(HDI)にGoogleが投資することで合意したと発表した。金額については明らかにしていないが、手続きは2013年第3四半期に完了する見通し。

 HDIはGoogleからの出資を、Google Glassなどヘッドマウント型ディスプレイやヘッドアップディスプレイ、小型プロジェクターに使われるLCOS(Liquid Crystal on Silicon)チップやモジュールの製造工場拡大、生産能力強化に利用する。またHimax Technologiesからの融資の返済にもあてる。Himax TechnologiesもHDIに追加出資し、継続した生産能力向上を支援する。

 GoogleはHDIの優先株式の一部を購入し、HDIの所有権の6.3%を獲得する。また、手続き完了後1年以内に、同価格で優先株式を追加購入する権利も得る。Googleが権利を行使した場合、最大14.8%の所有権を保持することになる。

 なお、Himax Technologiesは現在HDIの81.5%を所有しており、手続き完了後もHDIの筆頭株主であることに変わりはない。このほかHDIには、米KPCB Holdings、米Khosla Ventures、米Intelの投資部門Intel Capitalなどが出資しているという。

 複数の米英メディア(CNET News.comFinancial Times)は、今回の投資は、Google Glassが一般発売に向けた最終段階に移行する兆候だと報じている。

[発表資料へ]