米Wall Street Journal(WSJ)は現地時間2013年7月22日、アジアのサプライチェーン関係者の話として、米Appleが現行の画面サイズより大きいiPadとiPhoneをテストしていると伝えた。

 このiPadの画面サイズは13インチ弱と、フルサイズiPadの9.7インチを上回る。iPhoneに関しては具体的なサイズについて触れていないが、現行の4インチよりも大きくなる。Appleは、これらのプロトタイプを製作するようサプライヤーに指示したという。これらのデザインが今後どのように扱われるかは分からないが、Appleの製品ラインアップに加わる可能性があると同紙は報じている。

 同紙によると、地図アプリケーションの失敗、予想を上回る旧モデルへの人気、そしてモバイル端末市場の激しい競争が、Appleの投資家の不安を増大させている。サプライヤーとともに新たなモバイル端末をテストしているということは、韓国Samsung Electronicsなど、様々なサイズのモバイル端末を市場投入しているライバルから顧客を奪いたい、とAppleが模索していることを示唆していると同紙は伝えている。

 またWall Street Journalはこれとは別に、部品メーカーの関係者の話として、Appleが新型iPadの量産準備を進めていると伝えた。こちらは現行モデルと同じ9.7インチだが、タッチセンサーをこれまでのガラスに代え、薄いフィルム上に配置しており、従来モデルに比べ薄くて軽量になるという。

 このほかWall Street Journalによると、Appleは2013年6月に新型iPhoneの部品の量産を開始しており、完成品の製造を請け負う台湾・鴻海精密工業(Hon Hai Precision Industry)に対し、8月末までに新型iPhoneの出荷を開始するよう指示した。次期iPhoneについては、現行のiPhone 5と同じハイエンドモデルと、本体の素材がプラスチックの廉価モデルの登場が噂されているが、Wall Street Journalも同様の報道をしている。ハイエンドモデル、廉価モデルともに複数の本体カラーが用意されるという(関連記事:「iPhone 5Sの発売日は9月20日」との噂に根拠あり? 米メディアが過去データで予測)。