写真1●フィンガージェスチャーの画面。よく使うメニューをアイコンに置き換えて表示している
写真1●フィンガージェスチャーの画面。よく使うメニューをアイコンに置き換えて表示している
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写真2●動作でメニューを呼び出し、表示されたボタンを“押す”などして操作する
写真2●動作でメニューを呼び出し、表示されたボタンを“押す”などして操作する
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 NECシステムテクノロジーは、2013年7月17日から19日まで開催された国際モダンホスピタルショウ2013(会場:東京ビッグサイト)で、指や手の動作でCT画像の閲覧を操作できるシステム「フィンガージェスチャー」を展示した(写真1)。今年10月から本格的な販売を開始する。

 パソコンにソフトをインストールして、マクロソフトのKinect for Windows、病院内のPACS(Picture Archiving and Communication Systems、画像保存通信システム)と呼ばれるCTやMRIで撮影した画像を保存するシステムと接続。指や手の動作で、PACSを遠隔操作できる。PACSから所定の画像を呼び出してズームイン・アウトさせる、何百枚もある画像を次々にめくる、などの操作が可能(写真2)。

 手術室では通常、外科医が事前に撮影した患者の画像を見たくても、細菌感染の恐れがあるために、機器を直接操作ができない。この遠隔操作システムがあれば、感染を気にすることなく、医師が自分の判断で選んだ最適な角度や大きさの画像を見ながら、手術を進めることが可能になる。

 特徴は、既存のアプリケーションへの機能付加がスクリプトファイルの記述だけで簡単に実現できること、ジェスチャーとコマンドの組み合わせのカスタマイズが可能なこと、よく使うメニューをアイコンに置き換えて表示できること、などだ。価格はケースによって異なるが、10ライセンス(10手術室)で200万~300万円。