写真●ドコモショップで契約状況確認や購入機種登録などの顧客対応に使うタブレット端末
写真●ドコモショップで契約状況確認や購入機種登録などの顧客対応に使うタブレット端末
[画像のクリックで拡大表示]

 NTTドコモは2013年7月19日、顧客との接点における各種施策についての説明会を開催した。約6100万契約の顧客に対して、ドコモは「ドコモショップ」やコールセンター、Webサイトなど様々な顧客接点を有している。説明会では主にドコモショップに関する各種施策を同社販売部長の鳥塚滋人氏が解説、ドコモショップ270店舗で先行導入しているタブレット端末による契約状況確認や購入機種登録などの顧客対応を、8月1日から1800店舗に広げることなどを明らかにした(写真、関連記事:ドコモが「マイショップ」の会員サービスを全店で刷新、スマホから来店予約も可能に)。

 現在、ドコモショップの店舗数は全国2400店舗、スタッフ数は約3万8000人で、毎月5万件近い顧客からの様々な要望に対応しているという。そうしたなか、スマートフォンの普及によって求められるスキルが深化・広範囲化、さらに店頭における対応時間の長期化、取り扱う商材の多様化などによって、顧客接点となるショップには「ハード、ソフト、オペレーションの各分野で質の向上、効率化が求められている」(鳥塚氏)。

 ハード面の施策としては店舗のリニューアルによるカウンター数の増加などが挙げられる。カウンター数は2011年3月末は約1万5000、2012年3月末は約1万5500だったが、2013年5月末には1万6500カウンターにまで増加。また、スマートフォンが主流になったことから展示ゾーンも顧客が試用しやすい平台にするといった改装が進んでいるという。

 ソフト面では以前から取り組んできたショップスタッフのスキル認定資格制度やショップスタッフの顧客対応コンテストの実施によるモチベーション向上施策などを引き続き実施。スタッフに対する代理店独自の取り組みとしては、育児中のスタッフのためにドコモショップに託児所を併設するといった例もあるという。

 オペレーション面では顧客の待ち時間短縮が挙げられる。ショップへの満足度が大きく低下する「店頭で手続きを始めるまでに30分以上待つ」ケースを減らすために様々な施策に取り組む。2012年度は30分以上待つ比率は約16%だったという。これを今年度は30%削減することを目標としている。冒頭のタブレット端末の導入は、このオペレーション効率化施策の一つである。

 店頭でのオペレーション効率化だけでなく、オンラインでの取り組みも強化する。既に提供中の「スマホお悩みサポートメニュー」「スマートフォンあんしん遠隔サポート」のほか、7月24日からドコモ プレミアクラブもしくはドコモ ビジネスプレミアクラブ会員を対象に「オンライン修理受付サービス」の提供を開始する。同サービスは、購入した携帯電話の修理をドコモのWebページから申し込めるサービス。修理期間中はドコモから代替機を借りることもできる。これまで同社は携帯電話の修理受付をドコモショップの店頭に限定していた。