写真●CLX 4110の外観
写真●CLX 4110の外観
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 日商エレクトロニクスは2013年7月18日、MySQLと互換性があるスケールアウト型データベースサーバー機「CLX 4110」(写真)を発表、同日販売を開始した。複数台を束ねたクラスター全体が論理的に1台のMySQLサーバーに見える。MySQLのデータをCLX 4110に移行することによって、データベースサーバーを高速化できる。開発会社は、米Clustrix。

 1Uラックマウント型のデータベースサーバー機(データベースアプライアンス)である。最大の特徴は、スケールアウト型で動作すること。最小3台(ノード)からスタートし、ノードを追加していくことによってリニア(台数に比例)に、トランザクション性能とデータベース容量を増やすことができる。データ格納ストレージは、個々のサーバー機が内蔵する。サーバー間はInfiniBandで通信する。

 データベースクライアントからは、複数ノードで構成するCLX 4110を、論理的に1台のデータベースサーバーとして利用できる。CLX 4110クラスターは、単一の論理IPアドレスを持つ。単純なクエリーは、リクエストを受けたノードが他のノードに対する負荷分散装置として機能し、ノード1台に処理させる。一方、複雑なクエリーは、これを分割して複数ノードに分散処理させる。

 運用面/機能面での特徴は、リレーショナルデータベース管理システム(RDBMS)のMySQLと互換性があること。MySQLとCLX 4110の間でデータを相互にレプリケーションできる。データをMySQLからCLX 4110に移行するだけで、アプリケーション側で分散処理などを作り込むことなく、性能と容量をスケールアウト(ノードの追加)によって拡張できるようになる。

 ハードウエア仕様は、以下の通り。きょう体は1Uラックマウント型。CPUはXeon(8コア)×1個、メインメモリーは48GバイトのRAMと、2GバイトのNVRAM(不揮発性のRAM)。ストレージは、データベースのデータ格納用がSSD(160Gバイト×7台)で、OSなどを収めた管理用がHDD(500Gバイト)。ネットワーク機能は、データベースクライアントとの通信用がイーサネット、サーバー間通信用がInfiniBand。