米マイクロソフトは現地時間2013年7月11日、ロシアのサンクトペテルブルグで開催した学生ITコンテスト「Imagine Cup 2013」の受賞チームを発表した。

 Imagine Cupは2003年に開始され、今回で11回目。世界各国の予選を勝ち抜いた71カ国の87チームがサンクトペテルブルグでの決勝に挑んだ。大会には「イノベーション」「ワールド シチズンシップ」「ゲーム」の3部門が設けられ、各部門の上位3チームが入賞賞金を勝ち取った。

 イノベーション部門で優勝したのは、英国代表のチームColinkedが開発したスマートフォンおよびタブレット用アプリの「SoundSYNK」。同アプリを複数のモバイルデバイスにインストールすれば、BluetoothやWi-Fiなどを経由して、部屋中のデバイスから音ズレすることなく一斉に音楽が再生できるという。

 同部門2位は、スロベニア代表のチームDORAが開発した医師と患者のコミュニケーション支援ソリューション「DORA」が受賞。3位はタイ代表のチームMYRAが開発した医療用画像の統合管理ツール「SkyPACS」だった。

 ワールドシチズンシップ部門では、女性1人で参加したポルトガル代表のチームFor a Better Worldが、5分で血液型判定ができるアプリケーションと測定装置「For a Better World」で優勝した。ローコストで手軽なため、病院や救急車、事故現場など血液型を急いで判定しなければいけない現場で重宝される点が評価された。

 同部門2位は、台湾代表のチームOmni-Hearing Solutionが開発した補聴器に代わるソリューション「Omni-Hearing Solution」。3位は、オーストラリア代表のチームConfufish Royaleが開発したフードバンクに寄付をする仕組み「Foodbank Local」だった。

 ゲーム部門では、オーストリアのチームZeppelin Studioが優勝し、インドネシアのチームSolite Studioが2位に、フランスのチームBanzai Lightningが3位に入賞した。

 日本からは京都コンピュータ学院卒の米山哲平氏とチェスター・リー氏のチームProject Nがイノベーション部門に参戦。米山氏が4年かけて開発したゲーム開発エンジン「Knowall Library 5.0」を披露したが、入賞は果たせなかった。

 なお、2014年のImagine Cup世界大会は、マイクロソフトの本拠地である米国シアトルにて開催される予定だ。