写真1●Data APIとChart APIを使ったサンプルWebアプリ「Loupe」の画面
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写真2●Loupeでサイトのアクセス状況を閲覧
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 シックス・アパートは2013年7月10日、CMS(Webコンテンツ管理システム)ソフトの新版「Movable Type 6」を発表した。同日、製品の販売と、ベータ版(開発者向け)の提供を開始した。製品の出荷は10月を予定する。今回の新版では、RESTFulなWeb APIを介して投稿などをできるようにしたほか、Movable Type 6のデータをJavaScriptでグラフ描画できるようにした。

 Movable Typeは、Webサイトのコンテンツ生成を支援するCMSソフトである。コーポレートサイトのように、定期的に情報を作成して更新するタイプのWebサイトを効率よく管理できる。今回の新版では、新機能としてWebブラウザー環境から利用可能な二つのAPI(他のプログラムからMovable Type 6の機能を利用するためのインタフェース)を追加した。さらに、ライセンス体系を刷新し、ユーザー数無制限版のみとした。

 新版の価格(税込み)は、ユーザー数無制限(1サーバー)で9万4500円と、従来版(12万6000円)よりも低く抑えた。なお、今回のバージョンから、従来版にはあった「ユーザー数限定版」(5ユーザーまで)を廃止した。これに伴い、従来版のユーザー数限定版を9月30日まで並行販売する(9月30日に販売を終了する)。

REST APIとグラフ描画JavaScriptライブラリーを追加

 新たに追加したAPIの一つ「Movable Type Data API」は、Movable Typeとしては初めてのRESTful APIである。コンテンツの投稿などの各種データ操作ができる。これまでもXML-RPCやAtom APIなどのWeb APIを提供してきたが、新たにJSON形式データによるREST方式のWeb APIで操作できるようにした。

 追加したもう一つのAPI「Movable Type Chart API」は、JavaScriptで書かれた汎用のグラフ描画ライブラリーである。各種のデータをグラフ化できるほか、Movable Type 6と連携し、Movable Typeの管理データ(投稿数など)を入手してグラフ化できる。ライブラリー自体はJavaScriptが動作する各種の環境で動作するが、データ連携可能なMovable Typeのバージョンは最新版のMovable Type 6に限られる。

 なお、上記の二つのAPIを使ったWebアプリケーションのサンプルとして、モバイル端末向けの運用管理Webアプリケーション「Loupe(ルーペ)」(写真1)を同梱した。モバイル端末のWebブラウザーからアクセスして利用する。アクセス状況の確認(写真2)や、記事公開の承認、画像などのアップロードができる。LoupeはHTMLとJavaScriptだけで書かれているため、これを元に独自アプリケーションを開発することも可能。