写真●新たな検索エンジン「Graph Search(グラフ検索)」
写真●新たな検索エンジン「Graph Search(グラフ検索)」
[画像のクリックで拡大表示]

 米Facebookは現地時間2013年7月8日、新たな検索エンジン「Graph Search(グラフ検索)」の一般向け提供を発表した(写真)。今後数週間かけて、米国英語モードですべてのユーザーが利用できるようにする。

 Graph Searchは、2013年1月に米国の限られたユーザーを対象に早期ベータ版の提供を開始した(関連記事:Facebookが検索エンジン「Graph Search」を発表、米国で限定ベータ版 )。それ以来数カ月にわたり、数千万人のベータテスター助けを借りて、速度、クエリーの理解力、検索結果の関連性、インターフェースなどの向上を図ったという。

 同社が「Facebookの10億人以上のユーザー、2400億点以上の写真、1兆以上のつながりを有効活用し、Facebook内で公開あるいは共有されている関連性の高い人物、写真、場所、興味を検索する手段」と説明するGraph Searchでは、検索結果はユーザーに応じてパーソナル化される。

 たとえば「サンフランシスコの写真」と検索すると、友達が撮影してそのユーザーと共有している写真と、全公開されている写真が検索結果として返される。キーワードではなく、「people from my hometown who like hiking(同郷者でハイキングが好きな人)」「photos of my friends before 1999(1999年より前に撮られた友達の写真)」「movies liked by people who like movies I like(映画の好みが似ている人が気に入っている映画)」といった文章で検索できる。

 今後、使用言語を米国英語に設定しているユーザーに対しては、Graph Searchが利用可能になると、自動的に各ページ上部の検索ボックスが更新される。同社は、モバイル版Graph Searchについても準備を進めているという。

 またGraph Searchの提供拡大に伴い、コンテンツの公開や共有に関するリマインダーをホームページで通知し、「私のコンテンツを見ることができる人」の設定にすぐにアクセスできるようにする。

 米メディア(Businessweek)の報道によると、某ブログサイトには「married people who like prostitutes(売春婦好きの既婚者)」「current employers of people who like racism(人種差別の傾向がある雇用主)」といった検索例が掲載されている。また、何年も前に投稿して忘れていた写真が検索結果で浮上する可能性もあり、ばつの悪い思いをしないためにはプライバシー設定を見直す必要があると、同メディアは指摘している。

[発表資料へ]