写真1●非改選も含めた政党別の議員数について説明するヤフーの安宅執行役員
写真1●非改選も含めた政党別の議員数について説明するヤフーの安宅執行役員
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 ヤフーは2013年7月8日、同社の検索データを利用した第23回参議院議員選挙の獲得議席の予測を公表した。2種類の予測モデルで算出した結果、自由民主党と公明党を合わせて最大で78議席となり自公で改選議席の約3分の2を占めるという。今後、7月21日の投開票日まで、予測を随時更新していくという。

 ヤフーは同日、「Yahoo! JAPANビッグデータレポート-ビッグデータが導き出した参議院選挙の第一回議席予測-」を公開した。ヤフー事業戦略統括本部統括本部長の安宅和人執行役員は「2012年12月の衆議院選挙の結果を分析した結果、政党名などの検索数と得票数に強い相関があることが分かり、次の選挙で予測をするべきと考えた」と説明する。

 予測は前回の衆議院選挙の結果を活用し、(1)相関モデル、(2)投影モデルと呼ぶ2つの方法で行った。相関モデルはヤフーにおける一定期間のキーワード検索量と、各政党への投票数との相関関係から導き出す。投影モデルは、特定期間の検索量に、公示日後の検索量の増加を考慮する。過去のデータを利用し、選挙戦が始まってから投票日までに勢いが増す政党の傾向を反映するものだ。

 投影モデルによる予測では比例区と選挙区併せて、自民が67議席、公明が11議席を獲得すると予測した。改選議席121議席のうち78議席を占めることになる。相関モデルでは、自民が59議席、公明が12議席の計71議席となった。現在が全242議席のうち自公で42%にとどまるが、どちらの予測でも改選後は過半数を超えることになる(写真1)。

 今回の予測は2013年5月28日から6月21日の検索データを利用した。今後、2回目として6月16日から7月3日までのデータ(都議会議員選の影響期間を除く)を利用して7月15日前後に、3回目として7月4日から15日までのデータを利用して投票日(7月21日)の直前に、それぞれ予測を公表する計画だ。

 ヤフーはYahoo! JAPANビッグデータレポートとして、検索キーワードの内容から内閣府が発表する「景気動向一致指数」を予測するなどの試みを実施している。