トランスコスモスと同社の子会社でコンサルティング事業を手掛けるトランスコスモス・アナリティクスの2社は2013年7月8日、ユーザー企業のコールセンター事業に対して顧客接点のマルチチャネル化を中核とした新たな収益モデルを提示するサービス「コールセンター・コンサルティング」を提供開始すると発表した。サービス開始に当たり、トランスコスモス・アナリティクスが同サービスのための専門部隊を組織する。販売目標は、システム構築などの関連サービスを含めて2013年度に1億円。

 ユーザー企業のコールセンター事業を作り替えることによって収益性を改善するサービスである。具体的には、既存の音声による顧客対応だけでなく、例えばソーシャルメディアでサポート情報を拡散したり、スマートフォンやタブレットPC向けにサポートアプリケーションを提供したりなど、音声を使わない顧客対応の手段を拡充するといった改善案を提案する。

 サービスのアウトプットとして、個々の企業の現状に合わせた事業変革のロードマップを作成し、調査レポートや評価表、場合によっては改善提案を文書化して提出する。一方、ユーザー企業はコンサルティングを受ける際のインプットとして、コンサルタント側から指定される現状分析に必要な資料を提出する。この上で、コンサルタントからヒアリングを受ける。

 コンサルタントは、収益性のビジョンを定義した上で、専用のチェックシートを用いて現状を診断する。このチェックシートは、トランスコスモス・アナリティクスが過去に提供してきたコールセンター関連サービス(顧客満足度調査、モニタリング/ミステリーコール、Webユーザビリティー調査、ソーシャルメディアの活用レベル診断など)の評価指標を再構築し、バランススコアカードの考え方に基付いて体系化したものという。

 サービス料金は、導入規模などによって変わるが、財務(売上/コスト)、顧客満足(CS)、業務プロセス(システム/オペレーション)、学習と成長(教育/研修)の4つの視点すべてにおいて調査/診断する場合、もっとも安価なケースで120万円程度から。このケースで調査/診断にかかる期間は約1カ月という。