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 NHK(日本放送協会)福岡放送局とメディアキャストは2013年7月9日、「地上デジタルデータ放送用監視同録装置」を共同開発し、NHK福岡放送局で本格稼働開始したと発表した。

 この装置は、データ放送送出装置から出力される信号(TS)を受け取り、必要な情報を表示してデータ放送の伝送状態をリアルタイムに監視できる。また、表示と同時に記録して放送後の障害原因究明などを可能にする(図1)。安全なデータ放送運用に不可欠な装置と位置づける。

 Webサーバー機能を搭載しており、クライアント側ではWebブラウザを介して場所や端末を選ばずにイントラネット内で情報を閲覧できる。専任の技術者でなくても利用でき、NHKでは今後は演出担当者なども利用できるように社内の研修を進める予定。

 固定受信機向けデータ放送だけでなく、ワンセグ用のデータ放送にも対応する。今後、双方向番組におけるデータ放送コンテンツの制御やメッセージのデータ配信に利用されるイベントメッセージを監視する機能の追加なども計画している。

 今回開発した地上デジタルデータ放送用監視同録装置は、最大4TSの入力が可能なASIボードを実装したラックマウントサーバーと、データ放送監視同録ソフトウエアから構成される。DGローカル送り、DG県域送り、DG域内送りの3TSを同時に入力して、データ放送監視同録ソフトウエアによって、カルーセルのリアルタイム監視と、カルーセルとモジュール情報の同録ができる。