写真●Fullflex ZGの外観
写真●Fullflex ZGの外観
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 テリロジーは2013年7月5日、エンタープライズ(ユーザー企業の情報システム)での用途を狙って運用管理性を追求したRADIUS認証サーバー機「Fullflex ZG」(写真)を発表、同日発売した。複数システムが混在した環境を1台のFullflex ZGで効率よく管理できるとしている。価格はオープンだが、参考価格はユーザー300人規模で100万円程度から。売上目標は2013年度に5000万円、今後3年間で3億円。開発会社はアクセンス・テクノロジー。

 RADIUSサーバーソフトや、EAP-TLS認証で用いるプライベートCA(ディジタル証明書の発行)ソフトなどを、1Uラックマウント型PCサーバーにプリインストールした認証サーバー機である。スイッチ機器などに対してIEEE 802.1X認証やMACアドレス認証の機能を提供し、ユーザーごと、MACアドレスごと、証明書の内容ごとに応答属性(所属させるVLAN)を割り当てられる。

 最大の特徴は、設定が異なる複数のスイッチ機器や情報システムが混在したユーザー企業の実環境において、運用負荷を軽減する工夫を施していること。1台のFullflex ZGで各種システムの違いを吸収できるので、個々のスイッチやシステムごとに個別のRADIUSサーバーを用意する必要がないとしている。

 例えば、MACアドレス認証の際に、個々のスイッチからのリクエストに含まれるMACアドレスのフォーマットの違い(区切り文字の違いや大文字小文字の違い)を吸収する。さらに、1つのMACアドレスに対して複数のパスワードを設定できるので、同一MACアドレスに対するパスワードが個々のスイッチごとに異なっていても、これらに対する認証を1台のFullflex ZGでまかなうことができる。

 また、企業での運用管理性を考慮して、CSV(カンマ区切り)テキストを使ってデータの一括入出力ができるようにしている。認証ユーザー情報、MACアドレス情報、個々のRADIUSクライアント(スイッチや無線LANアクセスポイント)の情報、これらの応答属性情報(所属VLAN情報)、などを入出力できる。また、設定情報のバックアップ/リストア機能も備える。