図1●携帯電話大手3社の純増数推移
図1●携帯電話大手3社の純増数推移
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図2●携帯電話大手3社における番号ポータビリティ(MNP)の転入出状況
図2●携帯電話大手3社における番号ポータビリティ(MNP)の転入出状況
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 携帯電話大手3社は2013年7月5日、2013年6月末時点の携帯電話契約数を発表した。新規契約から解約を差し引いた純増数は、ソフトバンクモバイルが24万8100件と18カ月連続の首位(図1)となった。2位のKDDI(au)は23万2200件の純増、3位のNTTドコモは5900件の純減だった。

 NTTドコモの純減は今年に入って2度目。2012年9月のiPhone 5登場以降では3度目(昨年11月に4万800件の純減、今年1月に1万2900件の純減)となる。

 夏モデルの「ツートップ」の販売台数は6月末時点で「Xperia A SO-04E」が83万台、「GALAXY S4 SC-04E」が40万台と好調だが、純増数への貢献は限定的だった。関東以外の全地域で純減を記録したほか、プリペイド契約(1万1500件減)や通信モジュール(7700件減)も純減だった。

 同社によると、ポートアウトは5月に比べて改善したが、ポートインが5月から激減してしまったという。他社から転入したユーザーの基本料を実質1年間0円とするキャンペーン「お乗りかえXiスマホ割」も提供しているが、想定したほど伸びなかった。番号ポータビリティ(MNP)による転出超過数は14万6900件(図2)。純増数・MNP転出超過数ともに過去5番目に悪い結果となった。MNPの悪化は純増数に大きく響くため、ポートインの強化に向けた施策も検討中とする。

 ソフトバンクモバイルは引き続き、iPhone 5が好調。「PhotoVision」をはじめとした通信モジュールも純増に大きく貢献しており、通信モジュールだけを切り出した純増数は7万6800件。KDDIは8100件なので、通信モジュールを除いた携帯電話(スマートフォン)の純増数ではKDDIが大きく上回っているといえる。

 KDDIは4月、5月と立て続けに通信障害(関連記事1関連記事2)を起こしたが、特に影響は出ていない模様だ。MNPの転入超過数もKDDIが8万5300件で21カ月連続の1位である。ソフトバンクモバイルの転入超過数は5万9900件だった。

 携帯大手3社以外の純増数はウィルコムのPHSが3万1800件、ソフトバンク系のWireless City PlanningのAXGPサービスが11万3200件、KDDI系のUQコミュニケーションズのWiMAXが4万700件だった。