日本ユニシスは2013年7月5日、地方銀行や信用金庫など地域金融機関の新たなビジネスプラットフォームを企画、構築する「NextVisionプロジェクト」を本格的に開始すると発表した。

 12年度から3カ年の中期経営計画の中で同社は、地域金融機関に勘定系システムや情報系システムを提供する従来の事業に加え、業種や業態を越えて価値連鎖を生み出す「共創ビジネス」や、社会インフラを担う自治体やエネルギー、交通、医療機関などと連携して社会インフラの構築を目指す「社会基盤ビジネス」などの取り組みを進めている。こうした取り組みの成果が見えてきたことから、新たな活動の名称を統一してNextVisionプロジェクトとし、活動を本格化する。

 NextVisionプロジェクトの主なテーマは、地域金融機関に向けた「ICTの最適化、継続的な強化」と、地域金融機関を核とした「地域経済の活性化、地域の社会基盤構築」の2つ。

 ICTの最適化と継続的な強化では、従来から提供している勘定系システムや情報系システムに対し、「マルチチャネル/デバイスフリー」「エンタープライズデータウェアハウス」「IT資産を保有から利用へ」「生産性と実効効率の向上」「さらに止まらないバンキングシステム」といったテーマごとに取り組みを進め、地域金融機関のIT投資コスト削減や競合力強化を支援する。

 地域経済の活性化と地域の社会基盤構築では、地域金融機関を核に業種や業態を越えて連携し、新ビジネスを創出できるようにする。具体的には、地域金融機関のビジネスマッチングスキームを活用したクラウド型タクシー配車システム「smartaxi」や、ドライブレコーダーを活用したクラウド型サービス「無事故プログラムDR」などの日本ユニシスのICTソリューションを、地域企業に提供する取り組みを進める。また、今後は地域医療連携や観光誘致促進、「攻めの農業」などの第一次産業の支援などに取り組んでいく。