写真●SkeedSilverBulletの画面(現行版)
写真●SkeedSilverBulletの画面(現行版)
[画像のクリックで拡大表示]

 Skeedは2013年7月4日、遠距離でも高速に通信できるファイル転送ソフト「SkeedSilverBullet」(写真)の新版(機能強化版)を発表、同日出荷した。新たに、フォルダー(ディレクトリー)単位でユーザーのアクセス権限を設定できるようにした。これにより、1台のファイル配信/収集サーバーを複数部署などで共用しやすくなった。

 SkeedSilverBullettoとは、遅延時間が大きい遠距離でのTCP/IP通信を高速化するために開発した、独自のファイル転送ソフトである(関連記事:Skeedが遠距離ファイル転送ソフトに新版、Amazon S3に格納可能に)。C/S(クライアント・サーバー)型で動作し、FTPやHTTPといった既存のプロトコルを代替する。通信距離に応じて遅延時間が増えても遅延時間の影響を受けずに済む工夫を施している。具体的には、ACKを待たずに送信したり、輻そうを起こさない程度に転送レートを自動調整したりする。

 ファイル転送クライアントは、JRE環境(WindowsとMac OS X)向けに、GUIフロントエンドとCLIコマンドを提供している。他アプリケーションからは、CLIコマンドの外部呼び出しやREST APIを使って、ファイル転送機能を利用できる。さらに、iOSのアプリケーションにSkeedSilverBulletのクライアント機能を組み込むための言語ライブラリー(Objective-C用)を用意している。

フォルダーごとにアクセス権限を設定可能に

 今回の機能強化では、ログインIDに応じて、フォルダー単位でアクセス権限を設定できるようにした。なお、アクセス権限は、OSのファイルシステムとは関係なく、SkeedSilverBulletの内部で制御する。

 価格(税込み)は、標準エディションの「Standard」の場合で、「StandardEntry」(同時接続数1台、帯域100Mビット/秒)が21万円、「StandardBasic」(同時接続数5台、帯域100Mビット/秒)が52万5000円。StandardBasicのオプションで、同時接続数を5台分追加する「StandardBasic Option」が26万2500円。

 なお、今回の機能強化は、実質的にはバージョンアップに相当するが、Skeedでは、製品のバージョン表記は2013年5月出荷の現行版(Ver.2.2)のまま変えないという。バージョン表記を変えることなく、7月4日付で現行版の標準機能を強化したという形をとる。

■変更履歴
当初、ファイル単位のアクセス権限の設定が可能としていましたが、正しくはフォルダー単位のアクセス権限設定となります。お詫びして訂正します。本文は修正済みです。[2013/7/4 20:20]