2012年度のメーカー別電子書籍端末出荷台数シェア(出典:MM総研)
2012年度のメーカー別電子書籍端末出荷台数シェア(出典:MM総研)
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 MM総研は2013年7月2日、2012年度(2012年4月~2013年3月)の国内の電子書籍端末出荷台数が前年度比42%増の47万台だったとの市場調査結果を発表した。メーカー別出荷台数とシェアは、1位のAmazon(Kindle)が18万台でシェア38.3%、2位の楽天(kobo)が15.5万台の33.0%、3位のソニー(Reader)が12万台の25.5%で、3社で95%超を占めた。

 ネットワーク回線別では、Wi-Fiモデルが40万台(85.1%)、3G回線モデルが7万台(14.9%)だった。

 MM総研では2013年度の電子書籍端末出荷台数は52万台(前年度比10.6%増)と緩やかな伸びを予測している。電子書籍閲覧にも使えるスマートフォンの大画面化やタブレット端末の普及(関連記事)が背景にあり、電子書籍コンテンツの広がりや価格動向にも大きく左右されるとみている。

 またMM総研は電子書籍端末、スマートフォン、タブレット端末などの「新プラットフォーム向けマルチデバイス電子書籍サービス」(携帯電話やPC、PDA向けに限定配信された旧来型サービスを除外する)のコンテンツ市場規模は2012年度に270億円だったと推計している。ジャンル別では「推理・ミステリー・ホラー・SF」(33億円、12.1%)、「学習系(ビジネス書、自己啓発、語学など)」(32億円、11.9%)、「文芸小説・エッセイ・論評・詩」(28億円、10.4%)が上位だった。今後は、電子書籍と親和性が高い「マンガ・コミック」「写真集(趣味・実用・生活、タレント・グラビア)」などのジャンルが市場成長を牽引するとみている。