ソーシャルゲーム大手の米Zyngaは現地時間2013年7月1日、米Microsoftのエンターテインメント部門責任者であるDon Mattrick氏(49)を、Zyngaの最高経営責任者(CEO)に任命したと発表した。

 Mattrick氏は7月8日付で同職に就き、Zyngaの取締役会にも加わる。Zyngaの創業者で現CEOのMark Pincus氏は、引き続き取締役会会長および最高製品責任者(CPO)を務める。今後Zyngaは新たに執行委員会を作り、これにMattrick新CEOとPincus会長が加わる。

 Microsoftは同日、Steve Ballmer CEOがMicrosoftの社員に宛てた書簡を公開した。この中でBallmer CEOは、Mattrick氏の指揮の下、Xbox 360が北米で売り上げトップのゲーム機になったこと、Xbox Liveのメンバー数が飛躍的に伸びたことに触れ、Mattrick氏に賛辞を贈るとともにZyngaでの成功を祈ると述べた。

 Mattrick氏は、米Electronic Arts(EA)で「The Sims」や「Harry Potter」といったゲームを手がけた後、2007年にMicrosoftに入社。2010年にエンターテインメント製品・サービスの開発事業を統括する、インタラクティブエンターテインメント事業担当プレジデントに就任した(関連記事:Microsoft、Office部門責任者など3人の幹部昇格を発表)。

 一方Zyngaは2013年6月にリストラ計画を発表したばかり。英Reutersは、Facebook上で仮想アイテムを販売する事業に大きく依存したビジネスモデルは、利用者のFacebookゲーム離れやモバイル端末への移行にともない、1年前から陰りが出始めたと伝えている(関連記事:Zyngaがコスト削減策を発表、約520人のレイオフと一部オフィスを閉鎖)。

[Zyngaの発表資料]
[Microsoft Steve Ballmer CEOの書簡]