カナダBlackBerryが現地時間2013年6月28日に発表した2014会計年度第1四半期(2013年3~5月)の決算は、米国会計原則(GAAP)ベースの純損失が8400万ドル(希薄化後1株当たり損失は0.16ドル)で、前年同期の5億1000万ドル(同0.97ドル)から赤字を大幅に縮小した。継続事業による調整後純損失は6700万ドル(希薄化後1株当たり損失は0.13ドル)となる。

 前年同期から改善したものの、前の四半期からは悪化した。2013会計年度第4四半期(2012年12月~2013年2月)は、GAAPベースの純利益として9800万ドル(希薄化後1株あたり利益0.19ドル)、継続事業による調整後利益として1億1400万ドル(希薄化後1株あたり利益0.22ドル)を計上していた(関連記事:BlackBerryの13会計年度Q4決算、大幅減収だが予想外の黒字)。

 第1四半期の売上高は30億7100万ドルで前年同期と比べ9%増加した。内訳は、ハードウエアが約71%、サービスが約26%、その他ソフトウエアなどが約3%だった。スマートフォンの出荷台数は約680万台、タブレット端末「BlackBerry PlayBook」の出荷台数は約10万台だった。

 なお、最新OS「BlackBerry 10」をまだリリースしていない前年同期の出荷台数は、スマートフォンが約780万台、タブレット端末が約26万台だった(関連記事:RIMの3~5月期決算、赤字拡大で約5000人を削減へ)。

 第1四半期に出荷されたスマートフォンのうちBlackBerry 10搭載モデルは約270万台で、アナリスト予測の約300万台に届かなかった。アナリストらは第1四半期の売上高を33億6000万ドル、1株当たり損益を0.06ドルの黒字と予測していたが、これを下回る決算報告を受け、同社の株価は27.8%安の10.46ドルで同日の取引を終えた(米New York Timesの報道)。

 また米Bloombergの報道によると、同社のThorsten Heins最高経営責任者(CEO)は、PlayBookにBlackBerry 10を導入しない方針を明らかにした。

[発表資料(PDF文書)]