写真●説明会の様子
写真●説明会の様子
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 インテルは2013年6月27日、企業向けクライアントに関する説明会を開催した(写真)。同社クラウド・コンピューティング事業本部の坂本尊志氏が、企業向けのテクノロジーについて説明。2006年に提供を開始したインテルvProテクノロジーをはじめとして、企業向けコンピューティングを支える機能を提供し続けてきたと強調した。「2013年は、バッテリー効率の大幅な向上を実現するなど、機能を強化した第4世代のインテルCoreプロセッサーを提供する」(坂本氏)。

 続いて、中小企業に向けた管理ソリューションとして提供している、インテル スモール・ビジネス・アドバンテージ(インテルSBA)について説明した。クライアントパソコンが、自立的にソフトウエアの動作監視、重要なデータをサーバーにバックアップ、などの作業を行うもの。トラブルが起こった場合は、担当者に知らせる機能もある。

 続いて、インテルのチップを搭載したUltrabookなどの実業務への活用例を紹介した。例えば、一般財団法人名古屋市療養サービス事業団が2011年に、第一世代のUltrabook(ASUS Zenbook UX21E)を「薄くて軽くて起動が速い。盗難対策も施されている」として導入したケース。先進的な取り組みではあったものの、導入してみたら、介護現場でのキーボード入力が難しい、これでもまだ重い、など様々な問題が浮上したという。

 そこで、今後は事業所の内勤者には、ディスプレーの開き方でノートパソコンとタブレットの切り替えができるパナソニックの「Let's note AX3」を配布。訪問看護担当者には、タブレットをキーボードから切り離して持ち運べるレノボの「ThinkPad Tablet 2」を導入する計画を進めている。

 会場では、パートナー企業などによる製品展示も行われた。目立ったのは、医療関係のタブレット利用を前提としたソリューション。マイクロソフトがWindows 8用デモアプリケーションとして開発したソフトを、実際に病棟で利用できるように改良した医療情報ポータル「Medical Rounds」、電子付箋を利用した院内コミュニケーションツール「i-Board」などだ。いずれのソフトもメディべーションが開発を担当しており、現在500床規模の医療施設で実際にタブレットを試験導入して、検証作業を進めているという。