マカフィーは2013年6月28日、「2013年デジタル世界の知られざる真相:親と子のオンラインの断絶を徹底解明」の調査結果を発表した。米国の10~23歳の青少年1173人と、10~23歳を子供に持つ親1301人を対象にしたオンライン調査である。その結果、青少年のオンラインでの行動と、親が信じている内容に大きな隔たりがあることが分かった。

 例えば、ティーン世代は積極的に不適切なコンテンツを検索している。13~23歳の57%以上がインターネットを使って性的なトピックを検索している。一方で、子供がそのようなことをしていると考えている親は13%にとどまる。同様に子供の48%は親が許可しないと思われるWebサイトや動画を検索しているが、そのことに気付いている親は17%に過ぎない。

 ソーシャルメディアに対する意識の差も大きい。青少年の86%はソーシャルサイトを安全だと思っており、継続的に個人情報を投稿している。50%はメールアドレスを、31%はデートの相手などの私的な活動を掲載している。一方で、子供がメールアドレスを掲載していることを知っている親は17%、私的な活動のポストを知っている親は12%である。

 ティーンの行動にはうかつな面も多い。13~23歳の29%は、秘密を暴露するような写真を公開して不快な体験をしている。18~23歳の27%が、酩酊時に写真を投稿した経験がある。マカフィーのレポートでは「将来のキャリアの機会を台無しにしかねない」としている。

 Facebookでアカウントを作成できるのは13歳以上という規約があるが、10~12歳の85%はFacebookを使用している。そして、この世代の58%はオンラインでの行動を親の目から隠す方法を知っていると回答した。実際にほぼ4人に1人はブラウザーのプライバシーモードを使ったり、ブラウザーの履歴を消去している。モバイルアプリにパスワードを設定されている10~12歳のうち、92%はそのパスワードを知っている。

 子供がインターネット上で危険にさらされる危険性がありながら、親はデジタルへの壁を感じていることも浮き彫りになった。80%もの親が「子供のオンラインでの行動をどうやって把握したらいいのか分からない」のだ。74%の親は自分の手には負えないと認め、子供に悪いことが起きないように願うしかないと答えているという。

 マカフィーのミシェル・デネディ バイスプレジデント兼最高プライバシー責任者は「インターネットはいまだに危険に満ちた未開の地である。だが、子供たちは自分の人生にどのような影響を与えるかを理解せず、あらゆる種類の危険な行為に手を染めている。オンラインで共有・投稿した内容が永続的に残り、しかも世界中に広まってしまうという認識がない。親の責務として自分もデジタルに詳しくなり、インターネットの安全な利用方法について子供たちを積極的に教育する必要がある」と警鐘を鳴らしている。