写真1●「遠隔カスタマイズ(スマートフォン)」オプションを使う場合の管理画面
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写真2●カメラの利用制限を設定している画面
写真2●カメラの利用制限を設定している画面
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写真3●NTTドコモ 法人事業部 法人ビジネス戦略部 事業企画・法人マーケティング担当課長の有田浩之氏
写真3●NTTドコモ 法人事業部 法人ビジネス戦略部 事業企画・法人マーケティング担当課長の有田浩之氏
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 NTTドコモは2013年6月27日、携帯電話を遠隔で一元管理できる法人向けクラウドサービス「ビジネスmoperaあんしんマネージャー」のスマートフォンに対する提供機能を7月1日に拡充すると発表した。

 同サービスは、スマートフォン向けには遠隔からのロックや端末初期化、ブラウザー利用制限といった機能を提供してきたが、そこへ端末機能の利用制限やアプリケーションのインストール制限などの機能を加える。追加機能は、「遠隔カスタマイズ(スマートフォン)」オプションとして提供する。

 新たに追加するのは「デバイス利用制限」「インストール制限」「アプリ管理」「遠隔設定」の4機能。

 デバイス利用制限は、カメラやワンセグ、赤外線、無線LAN、テザリング、スクリーンキャプチャなどを制限する。インストール制限は、指定したアプリケーションあるいは指定した機能を持つアプリケーションのインストールを制限。アプリ管理は、アプリケーションの遠隔インストールや遠隔削除、プリインストールアプリケーションの利用制限などを実現する。遠隔設定は、管理者が指定した無線LANアクセスポイント以外を使えなくするといった設定を可能にする。

 「遠隔カスタマイズ(スマートフォン)」オプションを使うと、例えば「指定したパーミッションを使うアプリケーションはインストールさせない」「インストール済みのアプリケーションで指定したパーミッションを使ったときは強制終了する」などの制御ができる。設定は、サービス加入者向けに提供するWeb画面から行える(写真1写真2)。

 これらの管理を実現するため、ドコモはMDMサービスベンダーの米BoxToneおよびソフトウエア開発会社の米anfactoと協力し、端末のAndroid OSレベルでの機能向上を図った。これにより、100を超えるAndroidのパーミッションの制限などが可能になっている。OSレベルの機能向上に関しては、2012年冬モデル以降のスマートフォンとタブレット(一部機種を除く)にプリインストールされており対応済み。サービス利用に際しては、管理者がアクティベーション用のアプリケーションを管理対象端末に遠隔から自動インストールする。

 料金は「ビジネスmoperaあんしんマネージャー」の基本料金が1企業(一括請求)ごとに月額1050円。「遠隔カスタマイズ(スマートフォン)」オプションは、月額525円(1~5回線まで)から。このオプション料金は利用回線数によって異なり、最大5万回線までのプランがある。

 ドコモは今後、法人からのニーズが高いセキュリティ機能を「SECURITY for Biz」として提供していく。「遠隔カスタマイズ(スマートフォン)」オプションを使うためのOSレベルでの機能向上もその一つ。もう一つは、サポートを強化し技術情報を公開したセキュリティ機能である。

 同日開催した説明会で、法人事業部 法人ビジネス戦略部 事業企画・法人マーケティング担当課長の有田浩之氏(写真3)は「企業からのニーズが高い暗号化、Exchange、VPN、プロキシー、デジタル証明書の5項目について、ドコモが基本的な仕様を統一化して、その仕様に準じた形で2013年夏モデルから出荷している。また仕様に沿った形で1000以上の検証項目を規定し、それを端末メーカーとドコモそれぞれが検証したあとで出荷する」と説明した。これにより、ユーザー企業側での検証稼働を大幅に削減可能できるという。上記の5項目については、27日に技術資料(ホワイトペーパー)を公開した。

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