写真●CQECの画面(実行画面)
写真●CQECの画面(実行画面)
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 コーネルは2013年6月25日、オフィスコンピュータ(オフコン)で一般的に使われているデータベース問い合わせ機構「Query/400」をWeb化するソフト「CQEC」(写真)を発表、同日提供を開始した。帳票に印刷することなく、Web画面の上で、オフコンのデータベースを検索/参照できるようになる。検索結果をExcelファイルやCSVファイルで入手することもできる。

 Query/400とは、オフコンOS「IBM i」(旧称OS/400)を稼働させたミッドレンジコンピュータ「Power Systems」(旧称AS/400)でよく使われるデータベース問い合わせ機構である。リレーショナルデータベース管理システム「DB2」への問い合わせ処理(SQL)を集約/ラップ化した上位の問い合わせ定義を「Query」と呼ぶ独自形式ファイルに保存し、実行/再利用できるようにしている。問い合わせの定義であるQUERYは、5250端末エミュレーター上で専用ツールを起動させ、対話型で作成する。

 CQECは、あらかじめオフコン上で作成しておいた問い合わせ定義のQueryを、WindowsベースのWebアプリケーションサーバー(IIS)に取り込んでデータ変換し、これをIIS側で実行する(Web画面上で対話型にQueryを作成することも可能)。これにより、オフコン上でQuery/400の仕組みを利用することなく(オフコン上でQueryを実行させることなく)、実際にQueryを実行したIISから、オフコンのDB2にSQLでアクセスするようになる。

 Query/400をWeb化することのメリットは、データベース検索結果を、Web画面やファイル(Excel、CSV)として出力できるようになることである。これに対して、オフコン上でQuery/400を使う場合、データベースの検索結果は、帳票(紙)に印刷するか、画面に表示するかしかできないという。なお、Query/400のWeb化にあたっては、オフコン側に通信ミドルウエア「IBM i Access for Windows」が必要になる。

 製品は、月額制または年額制で提供する(最低契約期間は6カ月)。初期設定作業(Windows ServerへのCQECのインストールとIISの設定、オフコンへのIBM i Access for Windowsのインストール)は、コーネルが実施する。価格(税別)は、登録ユーザー数10人の最小構成で、月額1万5000円または年額16万5000円。初期費用は5万円(自己導入の場合は1万円)。初期設定時の交通費と宿泊費は別途実費精算。