連結会計ソフトを開発・販売するディーバは2013年6月20日、グローバルに展開する製造業が連結で原価を計算するためのソフトウエアを発表した。東洋ビジネスエンジニアリング(B-EN-G)と共同で開発し、同一製品をディーバは「DivaSystem ECM」として、B-EN-Gは「MCFrame XA 経営管理」として販売する。出荷は7月から。既にB-EN-Gは「MCFrame XA 経営管理」について発表済みだったが今回、ディーバがB-EN-Gと共同開発したことを明らかにした。

 DivaSystem ECM/MCFrame XA 経営管理は、グローバルに展開する企業を対象に、拠点ごとの製造原価の把握を支援する。複数の拠点で組み立てる製品の場合、「最終製品になった段階で拠点ごとにかかった製造原価の構造を把握するのは難しい」とディーバの寺島鉄兵営業部長兼マーケティング室長は話す。「次の工程の拠点に納入した段階で『内部仕入』や『売上原価』としてまとめられてしまう」(寺島部長)ためだ。

 DivaSystem ECM/MCFrame XA 経営管理は、各拠点の会計システムや原価管理システムから原材料費、労務費、物流費といった原価の構成要素を取得。グローバルの複数拠点を利用して一つの製品を組み立てる場合でも、各拠点の原価を詳細に把握できるようにした。コードの変換や為替の管理、連結のBOM(部品表)の生成といった機能も提供する。

 価格は導入費用込みで約5000万円からを想定。導入費用は拠点数などによって変わる。ディーバの寺島室長は、「スクラッチ開発の場合、億単位はかかる。連結売上高1000億円未満の中堅製造業や、連結売上高3000億円前後の準大手製造業に売り込んでいきたい」と話す。ディーバは初年度で10社の販売を目指す。

 今回のディーバとB-EN-Gの共同開発は、2012年4月3日に発表した協業に基づくもの。DivaSystem ECM/MCFrame XA 経営管理の発表と同時に、B-EN-Gが開発・販売する原価管理ソフト「MCFrame XA原価管理」を「DivaSystem MCM」として、ディーバが販売することも併せて発表した。