写真1●SAS Institute Japanの吉田仁志社長
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写真2●ビジネス推進本部CIプラクティス・リードの高橋昌樹氏
写真2●ビジネス推進本部CIプラクティス・リードの高橋昌樹氏
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写真3●北アジア地域担当CIプラクティス・リード、エリック・サンドシャム氏
写真3●北アジア地域担当CIプラクティス・リード、エリック・サンドシャム氏
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 SAS Institute Japanは2013年6月、顧客分析やマーケティングのソリューション「SAS Customer Intelligence」の最新版である「6.1」を発表した。個別に提供してきた4つのソリューションを統合したほか、サイトでの顧客行動を分析する新しいソリューションを付加したり、Webベースの画面を採用したりしている。

 「スマートフォンの活用など顧客がデジタルメディアで行動する時代のなかにあって、いまやIT投資はバックオフィスからフロントオフィスの分野に移りつある。当社の製品は、オンライン分析からマーケティング、キャンペーンの管理までチャネル横断で顧客データを統合・管理できる、業界唯一の統合顧客分析プラットフォームとして自負している」(吉田仁志社長、写真1)。

 4つのソリューションとは「SAS Marketing Automation」「SAS Marketing Optimization」「SAS Real-Time Decision Manager」「SAS Digital Marketing」で、今回はこれらをWebベースのプラットフォームへと統合したほか、国内では初めて販売する「SAS Adaptive Customer Experience」という新ソリューションを追加した。

 SAS Adaptive Customer Experienceを導入することでサイトでの顧客の行動履歴を分析しながら、顧客ごとに異なるWeb画面を表示させたり関連性の高い商品を提案したりすることができるという。

 「これまで別々だった各ソリューションの画面も、今回はWebベースで統合して1つの画面から各ソリューションを活用できるようにした。ユーザーに応じて色や表示内容など画面をカスタマイズできるようにして、ユーザービリティの改善も図った」(ビジネス推進本部CIプラクティス・リードの高橋昌樹氏、写真2)。

 発表会では、SAS Instituteで北アジア地域を担当するCIプラクティス・リード、エリック・サンドシャム氏から、同社のソリューションを使った海外事例の紹介があった(写真3)。米国やオーストラリアなどの金融や流通で大きな効果を上げているケースを引き合いに、データ活用の重要性を訴えた。

 元金融業界でデータ分析に従事していたサンドシャム氏は、注目の職業といわれるデータサイエンティストの課題についても述べており、「分析のし過ぎは危険、知りたいことは顧客についてであり、データに関してではない。顧客の行動分析には、仮説を立てて検証する必要がある」と語った。

 今回発表したSAS Customer Intelligence 6.1の価格は、最小構成で2000万円から。