写真●Autoブラウザ名人の画面
写真●Autoブラウザ名人の画面
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 ユーザックシステムは2013年6月18日、ユーザーに成り代わってWebブラウザーを操作してくれるロボットソフト「Autoブラウザ名人」の新版(v4.1.0、写真)を発表、同日出荷を開始した。新版では、自動操作の内容を記述するスクリプトの中で利用できる関数を追加するなどして、以前よりも簡単に使えるようにした。

 Web EDIの受発注を自動化する使い方のように、Web画面に依存している日々の業務アプリケーションの処理を省力化するソフトである(関連記事:Web業務アプリの画面操作を自動化するソフト)。単純にURLによるHTTPリクエストを再現するというのではなく、WebブラウザーというGUIアプリケーションを外部から制御し、実際に操作する。機能テストツールとは異なり、エンドユーザーのWeb業務を省力化することを目的としている。

 操作内容は、実行可能なスクリプトとして記録する。スクリプトの形式はVBScript。任意の内容のスクリプトをGUI画面上で作成/編集できるほか、ユーザーの実際のWebブラウザー操作をレコーディング(録画記録)してスクリプトを自動生成することもできる。ソフトウエアはWindows上でスタンドアローンで動作し、Webブラウザー(Internet Explorer)を制御する。

スクリプト内で使える四つの処理を追加、開発生産性を向上

 今回の新版では、スクリプトの中で使うと便利なVBScriptの関数として、(1)CAPTURE、(2)OUTPUTCSV、(3)GET_FILE、(4)EVIDENCEを追加した。さらに、スクリプトのデバッグ用に、スクリプトの任意の行で自動実行を停止したり、任意の行から自動実行を開始したりできるようにした。また、これまで動作を保証していなかったOS環境として、新たにWindows 8での動作を保証した。

 追加した関数の概要は以下の通り。(1)のCAPTUREは、Webブラウザーを自動操作している最中の画面キャプチャーを保存する。エラー発生時の検証などに利用できる。(2)のOUTPUTCSVは、CSV(カンマ区切り)ファイルを出力する。(3)のGET_FILEは、ファイルの有無を判断する。特定のファイルの有無を条件分岐のトリガーとして利用しやすくなる。(4)のEVIDENCEは、HTMLやパブリック変数をファイルに出力する。

 Autoブラウザ名人の価格は、スクリプト開発用途の上位版「Enterprise版」が80万円(税別)。スクリプトの開発も可能だが、主な用途を実行環境目的とした下位版「Standard版」が19万8000円(同)。