パソコン3R推進協会(PC3R)は2013年6月17日、会員企業が2012年度に回収した使用済みパソコン(ディスプレイ含む)の台数が前年度比1.0%減の84万2000台だったと発表した。法人が廃棄したパソコンの回収数が減少している。企業が廃棄処理費用を抑えるため、有価品として資源回収業者に売却する傾向が背景にあると分析している。

 家庭から廃棄されたパソコン(家庭系パソコン)は前年度比2.2%増の44万6000台で、うちリサイクル(再資源化処理)が同2.0%増の42万1000台、製品リユースが同6.0%増の2万5000台。法人から廃棄されたパソコン(事業系パソコン)は同4.4%減の39万6000台で、うちリサイクルが同6.8%減の30万3000台、製品リユースが同4.3%増の9万3000台となり、事業系のリサイクル回収量だけが前年度を下回った。

 また、リサイクルでの資源再利用率は、家庭系のデスクトップ型本体は75.4%、ノート型が56.2%、CRT(ブラウン管式表示装置)が70.4%、液晶ディスプレイが71.5%。事業系のデスクトップ型本体が83.4%、ノート型が66.1%、CRTが74.1%、液晶ディスプレイが78.9%と、いずれも法定目標値を達成した。家庭系は一般に年次が古く資源としての再利用が難しい製品が多いため、事業系より再利用率が低いという。