米国のApp Storeで公開された「Office Mobile for Office 365 subscribers」。日本での提供は現在のところ「未定」という
米国のApp Storeで公開された「Office Mobile for Office 365 subscribers」。日本での提供は現在のところ「未定」という
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 米マイクロソフトは2013年6月14日、iPhone向けの「Office Mobile」を米国のApp Storeで公開した。ただし日本マイクロソフトは、日本国内での提供を「未定」としている。

 米国で公開された「Office Mobile for Office 365 subscribers」は、iPhoneに最適化したモバイル版のOffice。Word、Excel、PowerPointのファイルを閲覧したり、簡単な編集をしたりできる。Windows Phoneに搭載されているOffice Mobileと同様の機能を備えるという。

 アプリの価格は無料だが、利用には、デスクトップ版Officeの利用権を含むOffice 365のプランを契約していることが条件。具体的には、「Office 365 Home Premium」、「Office 365 Small Business Premium」、「Office 365 Midsize Business」、「Office 365 Enterprise」のE3およびE4プラン、「Office 365 ProPlus」などのユーザーが対象になる。最初に、これらのアカウントでのサインインを求められる。

 まず、6月14日に米国で公開し、「4~5日後には29言語、135の市場で利用可能になる」と説明(米マイクロソフトの公式ブログ「Office 365 technology」)。また、同アプリの対応言語に日本語が含まれていることから、近日中に日本でも公開されると一部メディアが報じた。

 しかし日本マイクロソフトによると、「現時点で日本での提供は未定。アプリが日本語に対応しているのは事実だが、米国で発表した135の市場に日本は含まれない」(広報)。つまり、アプリとしては日本語に対応しているが、日本向けのApp Storeで公開する予定は現時点でないという。それでも入手したければ、米国など提供地域のApp Storeでアカウント登録をする必要がある。

 Officeに関して、日本は他の地域と異なる特別な市場とされる。大きな点としては、店頭で販売されているパソコンのほとんどにOfficeがプリインストールされていることが挙げられる。こうした日本特有の事情を考慮した結果、マイクロソフトは、月額9.99ドルで家族5人までOfficeを利用できるというOffice 365 Home Premiumのサービスを、日本では提供していない。今回のiPhone向けOffice Mobileもまた、日本は除外されることになる。