NTT持ち株会社は2013年6月17日、セキュリティ関連の対策サービスやコンサルティングなどを手掛ける米ソリューショナリーを買収すると発表した。同日、既存株主から全株式を買い取ることで合意。第2四半期中(7~9月)に買収を完了する予定で、数人の取締役を派遣する。買収額は200億円前後とみられる。

 NTTグループは、南アフリカのディメンションデータや米キーン、米オプソースなどの買収により、クラウド事業のグローバル展開を強化している。ICT環境の構築だけでなく、セキュリティ分野を強みとしていく方針で、NTTコミュニケーションズが独インテグラリスやスウェーデンのセコードといったセキュリティ関連会社を買収してきた。グループの研究所が保有する対策技術も組み合わせ、「グローバルセキュリティプラットフォーム」の構築を進めている。今回の買収で競争力をさらに高めていく考え。

 ソリューショナリーは2000年設立。米ネブラスカ州に本社を置き、従業員は約280人。金融やヘルスケア業界を中心に600社以上の顧客を抱える。同社は米ガートナーのマネージド・セキュリティ・サービス市場の評価において、独立系ベンダーでは唯一、リーダー・ポジションに位置付られている優良企業という。