写真●「iTunes Radio」のイメージ
写真●「iTunes Radio」のイメージ
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 米Appleは現地時間2013年6月10日、広告付きで提供する無料の音楽ストリーミングサービス「iTunes Radio」を米国で2013年の秋に開始すると発表した。iPhoneやiPad、iPod touchのほか、パソコン(Mac、PC)、Apple TVで利用でき、同社のクラウドサービス「iCloud」を使って端末間で聴取履歴などを共有できる。

 Appleの新たな音楽サービスについては、前日までに複数の海外メディアが同社と大手レコード会社3社のライセンス契約に関する協議が合意に達したと報じていた(関連記事:Apple、Sony Musicと交渉成立、WWDCで「iRadio」発表へ---米メディアが報道

 iTunes Radioでは「ステーション」と呼ぶ仮想の放送局をあらかじめ用意しており、ユーザーは好みに合うもの選んで音楽をストリーミング再生できる。これにはAppleが選んだ「Featured Stations」や、ジャンル別のステーション、ユーザーの聴取履歴に基づいたステーションがある。

 またステーションは現在聴いている楽曲や検索結果に基づいて新たに作成できる。ステーション内では、ヒット曲の割合を増やしたり、再生中の楽曲に似ているものを増やしたり、再生中の楽曲を以降再生しないようにしたりといった調整も行える。気に入った楽曲はその場でダウンロード購入したり、欲しいものリストに加えたりできる。

 このほか、iTunes RadioではiOSの音声アシスタント機能「Siri」を利用できる。例えば「この曲はアーティストは誰?」などと質問をしたり、似ている楽曲を再生するよう命令したり、停止、一時停止、スキップといった操作を音声で行える。

 iTunes Radioは広告ベースのサービスだが、ユーザーのプレイリストと合致した楽曲をAAC形式(256kbps)で提供する年額24.99ドルのサービス「iTunes Match」の利用者には広告が流れない。

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