写真●WebコアConferenceの利用画面(出典:富士通ソーシアルサイエンスラボラトリ)
写真●WebコアConferenceの利用画面(出典:富士通ソーシアルサイエンスラボラトリ)
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 富士通ソーシアルサイエンスラボラトリ(富士通SSL)は2013年6月10日、マルチデバイス間でPDF資料を共有/操作/閲覧できるペーパーレス会議ソフト「WebコアConference」(写真)を強化し、中継サーバーを配置することなく複数拠点をまたがった会議ができるようにした。端末側のソフトさえあれば、ネットワーク環境を問わずに、どこからでも会議に参加できるようになる。

 前提となるWebコアConferenceとは、ペーパーレス型の電子会議ソフトである。発言者(会議進行者)によるPDF文書のページめくり操作と、ポインター操作(画面上で強調したい箇所をピンポイントでハイライト表示する操作)を、会議参加しているユーザーの端末に同期できる。ソフトウエアは、PDF資料を登録/配信するサーバーと、デバイス側のクライアント(ビューアー)で構成する。マルチデバイス(Android、iOS、Windows 8)で利用できる。

 オプションの「多地点間同期オプション」を適用すると、複数セグメント(遠隔拠点間など)にまたがった会議が可能になる。各セグメントごとに中継サーバーソフトを設置して、セグメント間でコネクションを張っておく形態となる。PDF資料を同期させるにあたっては、クライアントソフト同士は、UDPのブロードキャストで通信する。ここで、ブロードキャストを受けた中継サーバーが、他のセグメントにある中継サーバーを介してブロードキャストを他のセグメントに伝える。

 今回新たに、多地点間同期オプションの上位版となる「多地点間同期オプションPro」を用意した。このオプションを適用すると、個々のクライアントソフトは、UDPのブロードキャストだけでなく、指定された中継サーバーに対してTCPのユニキャストで通信できる。最初にWebコアConferenceのサーバーに対してログイン(登録)した際に、中継サーバーのIPアドレスを教えてもらう仕組み。これにより、中継サーバーが同一セグメントに存在する必要がなくなり、TCP/IPで通信できさえすれば、1台の中継サーバーでまかなえるようになった。

 価格(税込み)は、以下の通り。WebコアConferenceは、サーバーライセンスが63万円、クライアントライセンスが端末1台当たり1万500円。セグメントごとに中継サーバーを配置する中継多地点間同期オプションは、2セグメントまで31万5000円、3セグメント以上は1セグメント当たり10万5000円。中継サーバーをユニキャスト化した多地点間同期オプションProは、接続するクライアント数200台までで52万5000円(200台を超える場合は複数の中継サーバーが必要)。