アシストは2013年6月10日、DWH(データウエアハウス)用途のデータベース管理システム(RDBMS)である「InfiniDB」をPCサーバー機込みで試用できるキット「InfiniDBトライアルキット with PCサーバ」を発表、同日提供を開始した。InfiniDBの試用版をインストールしたラックマウント型PCサーバー機1台を、2週間無償で利用できる。

 前提となるInfiniDBとは、米Calpontが開発した、MySQLをベースとしたDWH専用のRDBMSである(関連記事:アシストがカラム指向並列DBの新版「InfiniDB 3」、シェアードナッシングで動作、関連記事:アシストが並列DBMS「InfiniDB」新版、CPU優先制御などを追加)。価格(税別)は、1コア当たり90万円で、保守料金は年額18万円。製品版とは別に、トライアル(試用)版もダウンロード配布している。

 InfiniDBの特徴は、ストレージI/Oを減らし、検索を高速化していること。具体的には、フロントエンドのSQLエンジンとバッグエンドのストレージ検索エンジンを分割したアーキテクチャー、カラム(列)指向のデータアクセス、スケールアウト構成(エンジンだけでなく、データも各サーバー内蔵ドライブに分散配置)---といった工夫を施している。

 今回、トライアル版の利用方法を拡充した。ソフトウエアのダウンロード配布に加えて、新たに、トライアル版をラックマウント型PCサーバー機「HP ProLiant DL360p」(米Hewlett-Packard製)1台にプリインストールした試用キットを用意した。利用期間は2週間に限られるが、検証用のPCサーバー機を無償で利用できる。アシストが用意したPCサーバー機は全3台であり、これ以上同時に要請が来た場合は「調整する」(アシスト)。

 アシストによれば、トライアル版ソフトウエアのダウンロード数は月間50本前後で推移しており、このうちのいくつかは製品版の購入に至っている。今回、トライアル版を試すための方法を拡充したことで、InfiniDBを試用するユーザーを増やす考えだ。ユーザーから見れば、検証用PCサーバー機を自前で用意する必要がなくなるというメリットがある。