米Googleがカーナビゲーションのアプリケーションを手がけるイスラエルWazeの買収をまもなく発表すると、複数の海外メディアが現地時間2013年6月9日に報じた。

 米Wall Street Journalによると買収金額は10億ドル以上、米Bloombergは約11億ドル、イスラエルのGlobesは13億ドルに上ると伝えている。早ければ現地時間の10日にも正式発表される可能性があるという。

 WazeはiOS、Androidなどのモバイル端末向けカーナビゲーションアプリケーションを開発し、無償提供している。同社よるとユーザー数は5000万人以上で、世界193カ国で利用されている。同社の従業員数は約100人。研究開発拠点をイスラエルに置いているが、最高経営責任者(CEO)などの幹部は主に米カリフォルニア州パロアルトで活動している。米国ではニューヨークにもオフィスを構えている。

 Wazeの収益の柱は位置情報に基づく広告の収入。Googleは同社を買収することで自社地図サービスを強化し、他社との差異化を図ると海外メディアは伝えている。

 Wazeの買収をめぐっては、米Facebookも交渉の場を持ったと伝えられていた。だがGlobesによると両者は買収金額や従業員の就労拠点に関する協議で合意に達しなかったという(関連記事:Googleもナビゲーションアプリ「Waze」買収で交渉中---米メディアの報道)。