楽天は2013年6月7日、関西電力管内で2013年夏に実施予定の節電アグリゲーター事業において、洸陽電機と業務提携すると発表した。電力の需給が厳しい時に需要家側の電力削減努力でピーク電力を下げる「デマンドレスポンス」に積極的に関与することが目的だという。
楽天は、2012年7月に太陽光発電販売サイト「楽天ソーラー」を開始したほか、2013年春からデマンドレスポンスによる企業の節電と太陽光発電の導入を結びつける「福島実証モデル事業」を開始するなど、再生可能エネルギー領域の事業を展開している。今回の洸陽電機との提携で楽天は、同社グループの事業基盤を関西電力管内のピーク需要抑制にも拡大する。
洸陽電機は2012年4月、一般社団法人環境共創イニシアチブ(SII)が公募したエネルギー管理システム導入促進事業費補助金 (BEMS) において、BEMSアグリゲーターとして採択された。ビルなど高圧小口の電力需要家におけるBEMSの導入を促進し、エネルギー使用の効率化とピーク電力需要の抑制による節電を進め、電力消費量の削減を図っている。
今回の業務提携において洸陽電機は、ピーク需要抑制効果を上げるため、楽天と共同で関西電力管内における楽天トラベルの契約施設向けに、BEMS導入によるネガワットソリューションを提案する。楽天トラベルの契約施設は、節電に対して電力会社が支給するネガワット報奨金を受領することで、電気料金の値上げ分を一部相殺できるという。
また洸陽電機は、2013年3月にSIIが公募したスマートマンション導入加速化推進事業費補助金(MEMS)においてもMEMSアグリゲーターとして採択されており、高圧受電マンションにおけるMEMSの導入も推進している。楽天は今後、MEMSにおいても洸陽電機と協業を進める予定としている。