SHIELDの外観
SHIELDの外観
[画像のクリックで拡大表示]
SHIELDの下面
SHIELDの下面
[画像のクリックで拡大表示]
パソコン用ゲームをSHIELDでプレイしているところ
パソコン用ゲームをSHIELDでプレイしているところ
[画像のクリックで拡大表示]

 米NVIDIA社はIT関連の展示会「COMPUTEX TAIPEI 2013」(2013年6月4~8日、台湾・台北市)に合わせて借りた会場近くのホテルの一室において記者向けに、携帯型ゲーム機「SHIELD」の実演を行った。

 SHIELDは同社のモバイル向けプロセサ「Tegra 4」を搭載した製品。既に北米において349米ドルで予約販売を受け付けている。出荷開始は6月中の見込み。日本など北米以外での地域での展開は未定とする。

 SHIELDはソフトウエア・プラットフォームとしてAndroid 4.1(Jelly Bean)を搭載する。そのため、米Google社のアプリ・マーケット「Google Play」に加えて、NVIDIA社のアプリ・マーケット「Tegra Zone」からゲーム・アプリを購入可能である。

 実演ではTegraに最適化した高品位のゲームをSHIELD上で動作させて見せた他、パソコンでゲームを実行し、その画面を無線LANを介してSHIELDに表示してプレイするといった使い方も見せた。書斎に置いたパソコンのゲームを居間のソファーの上で、SHIELDを使ってプレイするといった使い方を想定している。「PLAY PC」という機能で、NVIDIA社のパソコン向けGPU「GeForce GTX」を搭載したパソコンとの組み合わせ利用できる。

 この他、「展示では技術的な可能性を見せるため」(NVIDIA)として、テレビにTegra 4を組み込み、テレビ上に別の部屋にあるパソコンのゲーム画面を表示させて見せた。PC PLAYに使われるプロトコルは独自のもので、「高品位の映像を遅延なく送るように特化している」(NVIDIA)という。

 なお、CPUやGPUのチップを本業とするNVIDIA社がSHIELDのようなセット製品を販売するのは、「ソフトウエア・プラットフォームやハードウエア・プラットフォームを問わずにどこでもゲームをプレイできる環境がなかったから」(NVIDIA社)とした。つまり、SHIELDで大きなビジネス的な成功を期待しているわけではなく、AndroidやWindowsのゲーム市場が盛り上がり、同社のGPUやモバイル向けSoCの販売が伸びることを期待しているというわけだ。