Mollenkopf氏の講演の様子
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モバイル技術の強みを周辺分野へ
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Snapdragon 800の性能を訴求
Snapdragon 800の性能を訴求
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台北市内のホテルで、Snapdragon 800で4K動画を再生するデモを披露した
台北市内のホテルで、Snapdragon 800で4K動画を再生するデモを披露した
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Windows RT 8.1をサポート
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ボリューム市場向けにSnapdragon 400を投入
ボリューム市場向けにSnapdragon 400を投入
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 米Qualcomm社President & COOのSteve Mollenkopf氏は、「COMPUTEX TAIPEI 2013」(2013年6月4~8日、台湾・台北市)の会期2日目に開催された「Summit Forum」に登壇し、「Redefining Computing:A New Era Driven by Mobile」と題して講演した。

 Mollenkopf氏は、コンピューティング機器市場の成長はスマートフォンやタブレット端末が牽引しており、その傾向は今後さらに強まるとの見解を示した。同氏によれば、モバイル機器(スマートフォンとタブレット端末の合計)の市場規模は、2012年時点で従来型パソコンの2倍に達しており、2017年にはその差が6倍にまで開く見通しという。これに伴い、半導体の市場規模もモバイル機器向けが従来型パソコン向けを大きくしのぐ見込み。2012年時点では従来型パソコン向けが510億米ドル、モバイル機器向けが680億米ドルであるのに対し、2016年には従来型パソコン向けが560億米ドル、モバイル機器向けが900億米ドルになるとの予測を紹介した。

 こうした成長市場におけるQualcomm社の強みとして同氏が挙げたのは、CPUやGPU、モデムといったカギを握る要素技術を持つこと、それらの要素技術をSoCに集積するノウハウがあること、パートナー企業との協業を通じて技術開発に継続的に投資できる体制を築いていること、などである。その上で、半導体設計のハードルが最も高いのがモバイル分野だとして、そこでの強みを「自動車や家電といったモバイル以外の分野に展開していく」(Mollenkopf氏)考えを示した。

 モバイル分野での直近の成果としては、(1)3G/LTEモデム統合型アプリケーション・プロセサの旗艦モデルである「Snapdragon 800」を発表し、同プロセサを搭載したスマートフォンやタブレット端末が2013年内に発売予定となったこと、(2)「Windows 8.1」のARMコア・プロセサ版である「Windows RT 8.1」をSnapdragon 800がサポートしたこと、(3)中国などの新興国市場に向けて、TD-SCDMAなどに対応させた3G/LTEモデム統合型アプリケーション・プロセサ「Snapdragon 400」を発表したこと、(4)Snapdragon 400を用いて、同社初となるタブレット端末向け参照設計(レファレンス・デザイン)を発表したこと、を挙げている。