米eMarketerが現地時間2013年6月4日に発表した調査結果によると、米Amazon.comの2012年における世界広告収入は約6億1000万ドルで、前年比45.5%増加した。2013年は同36.9%増の約8億3500万ドルに成長する見通しという。

 これらの数字は提携企業に支払う手数料(TAC)を除いたもの。2011年は前年比51.9%増の約4億2000万ドルだった。

 同社の広告収入の大半は、ユーザーがAmazonサイトで製品を検索した際に検索結果ページに表示される広告から得られていると見られる。また、Amazonサイトや同社広告ネットワークを通じて表示されるディスプレイ広告も大きな収入源となっている。

  eMarketerは、Amazon.comが広告戦略を押し進めるとともに、同社の広告収入は強い成長を継続すると予測している。同社が中核のオンライン小売り販売事業から収集する膨大な消費者購入データが成長のカギとなる。こうしたデータは米Googleや米Facebookには欠けているもので、適切にターゲットを絞れる期待が高い。

 Amazon.comの広告収入の大半は米国市場が占めている。米国における広告売上高は2012年の約4億5000万ドル(前年比64.2%増)から2013年は約6億6000万ドル(同46.8%増)に拡大する見通し。成長率は鈍化するものの順調に伸び続け、2014年は約8億7000万ドル(同33.3%増)、2015年には約11億ドル(同25.3%増)に達する見込み。

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