写真1●展示会には韓国ITベンチャーなど約40社が参加
写真1●展示会には韓国ITベンチャーなど約40社が参加
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写真2●セミナーで講演するKDDI総研の趙章恩氏
写真2●セミナーで講演するKDDI総研の趙章恩氏
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 大韓貿易投資振興公社は2013年6月4日、展示会とセミナーを併設した「韓国IT Expo 2013(Smart Korea Forum in Japan 2013)」を都内で開催した(写真1)。日韓IT企業の交流促進を目的に、アプリの開発環境やセキュリティ、タブレット関連などを手掛ける約40社の韓国ITベンチャーが出展したほか、研究者やITベンダー担当者による韓国のICT政策の解説、クラウドやビッグデータ事例の発表があった。

 セミナー会場はほぼ満席と盛況で、韓国のIT戦略に対する関心の高さがうかがえた。

 KDDI総研の特別研究員、趙章恩氏は「韓国新政府のICT政策と韓国企業のスマート戦略」というタイトルで講演した(写真2)。趙氏は、新大統領による新政権は「創造経済」や「経済民主化」という経済政策を掲げており、ソフト開発など創造性こそが競争力になる、とみているという。創造性と伝統産業の融合といったイノベーションで、新しい市場開拓や新しい雇用創出につなげるほか、創造的人材を育成したり、中小企業やベンチャー向けの投資環境を作ったりしている。

 「こうした国家戦略に沿って、韓国IT企業もクリエイティブ関連の研究所を開設したり、ソフト人材の採用を強化したりしている。学生に対するソフト教育も盛んだ。大企業だけでなく、中小企業も一緒になって成長するような政策を推進している」(趙氏)。