ソーシャルゲームを構築・提供する米Zyngaは現地時間2013年6月3日、人員削減を含むリストラ策を発表した。全従業員の18%に当たる約520人を解雇し、一部オフィスを閉鎖する。これにより、税引き前ベースで年間7000万~8000万ドルのコスト削減を見込む。

 人員削減は世界の全部門が対象となり、2013年8月中にほぼ完了する予定。税引き前ベースのリストラ関連費用として、2013年第2四半期に約2400万~2600万ドル、第3四半期に約200万~500万ドルを計上する。

 同社は2013年第2四半期の業績見通しを修正し、純損失が3900万~2850万ドルの範囲になると予測した。

 英メディアの報道(Reuters)によると、同社Mark Pincus最高経営責任者(CEO)は従業員宛のメモで、「われわれは誰ひとりとして、このような日が来るとは予想していなかった。しかしこれが前進するために必要であることを全員が分かってくれるだろう」と述べている。

 人員削減計画により同社従業員は約2300人となり、同社が2011年12月に新規株式公開(IPO)を実施した際の約2700人を下回る。「Web版ソーシャルゲームを構築・提供するには良い規模だったが、ソーシャルゲームが舞台を移しているモバイルやマルチプラットフォームに対応するのは難しい」と、Pincus氏は説明している。6月3日の同社の株価は12%下落し、IPO価格の10ドルを約70%下回る2.99ドルで取引を終えた(米Wall Street Journalの報道)。

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