写真●大日本印刷 デジタルサイネージ推進本部 本部長の閑郁文氏(右)と台湾Quanta Computer LC事業部営業部 部長の長安弘動氏(左)
写真●大日本印刷 デジタルサイネージ推進本部 本部長の閑郁文氏(右)と台湾Quanta Computer LC事業部営業部 部長の長安弘動氏(左)
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 大日本印刷(DNP)は2013年6月3日、タブレット端末の製造受託大手の台湾Quanta Computerと、カラーマネジメント用LSI(大規模集積回路)の分野において業務提携すると発表した(写真)。DNPは、色調補正機能やコントラスト補正機能、ブルーライトカット機能などを実装したLSIの製造を2013年後半に開始。これを受けてQuanta Computerは、同LSIを搭載したノートパソコンやタブレット端末の量産を2014年1月に開始する予定だ。

 また、DNPは、Quanta Computerが製造するDNP製LSI搭載のデバイスに、デジタルサイネージや電子カタログ、電子教科書などのアプリケーションを組み込み、国内の法人向けや教育市場向けに販売していく考えだ。

 DNPが開発中のLSIは、同社が有するカラーマッチング技術を活用して、パソコン、タブレット端末に表示される画像をより実物に近い色調に補正する機能を持つ。DNPデジタルサイネージ推進本部 本部長の閑郁文氏(写真右)は、同LSIの効果について、「タブレット上での色表示で、デバイスごとの個体差がなくなる。例えば、電子教科書用途のタブレットにこのLSIを採用すれば、児童生徒全員に正しい色情報を平等に伝えることができる」と説明した。

 そのほかに、同LSIでは、英アピカル・リミテッドが開発したコントラスト補正機能、DNP独自の画像内ノイズ除去機能、ブルーライトカット機能を実装する。コントラスト補正機能は、視認性を向上するだけでなく、デバイスのバックライト低減によりバッテリー駆動時間も向上する効果があるとする。

 また、ブルーライトカット機能は、目の疲れや睡眠への影響が懸念されている液晶ディスプレーからのブルーライトをカットするために、「画面にサングラスをかけるように1枚フィルターを置く」(閑本部長)。ブルーカット機能は、デバイス側でオン・オフできる。