米New York Times米CNETなどの海外メディアは現地時間2013年6月2日、米Appleがインターネットラジオサービスの開始に向けて大手レコード会社と協議をしていると報じた。

 それによると、Appleは同日、米Warner Music Groupとその傘下の音楽出版社、Warner/Chappell Musicとライセンス契約を締結したという。Appleはすでに米Universal Music Groupと同様の契約を締結しているが、傘下の音楽出版社とはまだ契約に至っていない。Sony Music EntertainmentとSony/ATV Music Publishing とは現在交渉中という。

 各メディアは、Appleがレコード会社との契約締結に向けて急ピッチで交渉を進めており、「iRadio」という名称でうわさされている同サービスを米サンフランシスコで現地時間6月10日に開催する「Worldwide Developers Conference(世界開発者会議、WWDC)」で発表する可能性があると伝えている(関連記事:Apple、開発者会議「WWDC2013」を6月10日から開催、「iOS 7」と「OS X 10.9」発表か?)。

 iRadioには米Pandora Mediaや英Spotifyと同様に、特定のアーティストやユーザーの音楽ライブラリーに基づいてパーソナライズできる機能が備わる見通し。New York Timesは広告ベースで運営される無料のサービスになる可能性があると伝えている。

 音楽の定額聴き放題サービスについては、先ごろ米GoogleもAndroidとパソコンで利用できる月額9.99ドルの「Google Play Music All Access」を発表しており、この分野の競争は激しい(関連記事:Google I/O 2013で音楽配信サービスや開発ツール「Android Studio」など発表)。報道によるとAppleは、iTunesなどの売り上げの一部をレコード会社に分配するという条件で交渉しており、同社のインターネットラジオサービスのライセンス料は他社より有利なものになるという。