写真1●「bizNote for 弥生会計」の画面例
写真1●「bizNote for 弥生会計」の画面例
[画像のクリックで拡大表示]
写真2●「bizNote Rec」の画面例
写真2●「bizNote Rec」の画面例
[画像のクリックで拡大表示]

 会計ソフト「弥生会計」などを開発・販売する弥生は2013年5月29日、スマートフォン向けアプリケーションやクラウドサービスを開発・販売するベンチャー企業クラウドキャストに出資したと発表した。出資金額は2500万円。出資を通じて弥生は、スマホ向けのアプリを強化する狙いだ。

 弥生の岡本浩一郎社長は、「スマートフォンやタブレットなど技術の範囲は広がっていく。当社で全てカバーすることは難しい時代。社外の強みを生かすオープンイノベーションを推進していく方針だ」と出資の理由を話す。

 クラウドキャストは2011年11月に、スマホから弥生会計への入力を支援する「bizNote for 弥生会計」の提供を開始(写真1)。2011年末に弥生が実施した「弥生スマートフォンアプリコンテスト」で、グランプリを受賞したことをきっかけに弥生と協業を進めてきた。

 bizNote for 弥生会計はスマートフォンに「交通費」や「接待交際費」といった項目に分けて利用した金額を入力すると、弥生会計が用意している勘定科目に合わせてデータを作成する機能を持つ。クラウドキャストはbizNote for 弥生会計のほか、レシートの画像データをOCRと人力でデータ化するスマホ向けアプリ「bizNote Rec」も提供している(写真2)。

 弥生は今後もベンチャーへの出資を継続する。2億円の投資枠を設け、1件当たり2000万~3000万円を出資する計画だ。岡本社長は、「金銭的なリターンを求めるのではなく、業務提携の一環として資本提携していきたい」と強調した。