米Tableau Softwareの日本法人であるタブロー ジャパンは2013年5月28日、BIツール「Tableau」の最新版である「Tableau 8.0」を国内向けに発売し、日本市場に本格参入することを発表した。

 Tableauは「IT部門に負担をかけずに短期間の導入が可能」(Tableau Softwareアジア太平洋地域営業担当副社長のJ・Y・プーク氏)という特徴を持ち、世界114カ国・1万2000社の導入実績を誇るBIツール。ビジネス向けSNSの米LinkedInやネットオークション最大手の米eBayでも採用されており、「LinkedInでは、顧客企業の部署単位の離職率や、離職した従業員が競合他社に流れていないかを分析するために使われている」(同)という。

 BIのデータソースとしては、Oracle、SAP HANA、IBM Netezzaといった主要データベース、Microsoft ExcelやAccessなどのオフィスソフト、さらにGoogle Analytics、Amazon Redshiftといったネット上の分析サービスが利用できる。データソースへのアクセス方法には、データの鮮度を重視する「ライブ接続」と分析スピードを重視してTableauのメモリーにすべてのデータを取り込む「インメモリー接続」の2つがある。

 Tableau 8.0は、一般ユーザー向けデスクトップ製品「Desktop Personal Edition」、専門職向けデスクトップ製品「Desktop Professional Edition」、これらデスクトップ製品で作成した分析レポートを共有しダッシュボードで閲覧するためのサーバー製品「Tableau Server」で構成される。価格はDesktop Personal Editionの米ドル参考価格が999ドル、Desktop Professional Editionの米ドル参考価格が1999ドル、Tableau Serverは個別見積もりとなる。「ライセンスを含めて数十万円からの導入が可能であり、トータルで数千万円単位になることもある競合製品に比べて非常に安い」(タブロー ジャパンの浜田俊社長)という。

 販売形態はパートナー経由の間接販売となるが、タブロー ジャパンでは14日間の利用が可能なTableauの全機能無料トライアル版を自社サイトからダウンロードできるようにした上で、興味を持った顧客をネットや電話でフォローアップして受注に結び付けていく戦略を取る。