米Googleは2013年5月24日から、東京電力福島第一原子力発電所事故に伴って立ち入りが制限されている区域におけるGoogleストリートビューの撮影範囲を拡大したと発表した。同日から、福島県飯舘村、葛尾村、川内村、田村市、楢葉町、南相馬市で新たに撮影を開始した。撮影は数週間から数カ月かけて実施し、2013年内の公開を目指す。公開された映像はGoogleのサービス(Googleマップのストリートビュー)において、世界中から無償で閲覧できるようになる。

 撮影は、国や自治体が定めるガイドラインに沿って、ストリートビューの撮影専用車を走行させるなどして実施する。立ち入りが制限されている区域の現状を、避難中の住民や、被災地支援に関心を持つ関係者に広く伝える狙いがある。

 Googleは、福島県浪江町内で撮影したストリートビュー映像を2013年3月に公開している(関連記事1関連記事2)。東日本大震災で被災した宮城県や岩手県の沿岸地域と同様に津波による被害が大きいものの、立ち入り制限のために復興が進んでいない状況が明らかになっている。